『SiN Episodes: Emergence』を振り返る、エピソード制FPSの夢と挫折

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2006年5月10日、Ritual Entertainmentが世に送り出した『SiN Episodes: Emergence』。Valveの後押しを受けてSteamで配信されたこのFPSは、エピソード形式によるゲーム配信時代の幕開けを担うはずでした。Rock Paper Shotgunが当時を関係者の証言とともに振り返っています。

ニュース概要

SiN Episodes: Emergence

『SiN Episodes: Emergence』はSF都市フリーポート・シティを舞台にしたFPSで、全9エピソードの第1弾として2006年5月10日にリリースされました。配信元のValveが手がけた『Half-Life 2: Episode 1』のちょうど1か月前にSteamで発売され、当時注目を集めていた「エピソード形式」のゲーム配信を本格化させる先駆けとなる存在でした。しかし続編は実現せず、シリーズはこの第1章だけで途絶えてしまいます。記事ではRitual Entertainmentの当時のスタッフが、その挑戦と頓挫の経緯を語っています。

出典: Rock Paper Shotgun

ハマケンのひとこと

振り返ってみると、2006年前後はゲーム業界が「エピソード制」という新しいビジネスモデルに本気で賭けようとしていた時代でした。Valveの『Half-Life 2: Episode 1/2』、Telltaleのアドベンチャー群、そしてこの『SiN Episodes』。短いスパンで小分けに販売することでユーザーは安く早く遊べ、開発側はフィードバックを次章に活かせる――理論上は理想的な仕組みだったはずです。それでも『SiN Episodes』は第1話で力尽き、Valveでさえ『Episode 3』を出せないまま今に至るわけで、エピソード制の難しさが浮き彫りになります。皮肉なことに、当時夢見られた「定期的に小さな続編が届く体験」は、今ではシーズンパスやライブサービス型ゲームのアップデートという形で結実しているのかもしれません。失敗した挑戦の方が後の業界の地図を描いているという例として、改めて読み返す価値のある一本です。

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