2018年のMS内部メール流出、OpenAIを「人類を打ち負かすAIを誇示したいだけ」と評価していた

volkswagen and microsoft ceos hold "fireside chat" ゲーム
BERLIN, GERMANY - FEBRUARY 27: Satya Nadella, CEO of Microsoft, speaks with Herbert Diess, CEO of Volkswagen AG, (not pictured) at a "fireside chat" to the media about a joint project between the two companies called the Volkswagen Automotive Cloud on February 27, 2019 in Berlin, Germany. Microsoft is working with several automakers to advance the carmakers' digitalization. (Photo by Sean Gallup/Getty Images)

今でこそOpenAIに巨額の出資を続け、Copilotなど自社サービスにそのテクノロジーを深く組み込んでいるMicrosoftですが、2018年時点では社内でかなり辛辣な評価が下されていたようです。米連邦取引委員会(FTC)関連の文書から、当時の内部メールの内容が明らかになりました。

ニュース概要

MicrosoftとOpenAIをめぐる過去の社内評価

PC Gamerが報じたところによれば、2018年に交わされたMicrosoft社内メールで、当時のOpenAIの取り組みについて「AIが人間を打ち負かせることを示したいという動機に支えられているにすぎない」という趣旨の厳しい見方が記されていたとのこと。さらに「機械が人間を打ち負かす」という方向性は望ましくなく、社として後押しする気はない、といった文言も含まれていたようです。当時のOpenAIはDota 2でプロチームに挑戦する「OpenAI Five」などで注目を集めていた時期にあたります。現在Microsoftが同社へ大規模投資を行い、密接な関係を築いていることを踏まえると、わずか数年でのスタンスの変化が浮き彫りになる内容です。

出典: PC Gamer

ハマケンのひとこと

2018年のOpenAIといえば、Dota 2でプロゲーマーを倒すことを大きな目標として掲げていた時期で、ゲーマー目線で見ると当時の「人類 vs AI」的な打ち出し方は確かに派手でした。Microsoftの中の人が「単なるデモンストレーション目的では?」と冷ややかに見ていたのも、企業として実用性を重視する立場からすれば自然な反応に思えます。それが今や、OpenAIなしではMicrosoftのAI戦略が成り立たないレベルにまで関係は深化しているわけで、技術トレンドの読みはつくづく難しい。ゲーム業界目線でも、当時「ゲームAIの研究」と思われていた成果が、現在のNPC生成や開発支援ツールに直結していることを考えると、Dota 2でのあの実験は決して無駄なパフォーマンスではなかったと言えそうです。過去の社内評価が表に出てくると、企業の本音と立場の変遷が見えて、なかなか味わい深いですね。

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