『World of Warcraft』を開発・運営するBlizzardが、開発環境でのみ使用可能な内部スペル(呪文コマンド)を悪用し、一般プレイヤーのダンジョン攻略を不正に補助した開発スタッフを解雇したことを公式に認めました。
ニュース概要

Blizzardは、同社の『World of Warcraft』(WoW)開発チームに所属していたスタッフが、開発者のみがアクセスできる特殊なスペルを使用し、高難易度コンテンツ「Mythic+ダンジョン」のボスを即座に倒してしまったことを確認。このスペルは本来、デバッグや内部テスト用途に限定されたツールですが、当該スタッフはそれを一般プレイヤーのパーティーに対して実際のゲームプレイ中に行使していました。Blizzardはこのスタッフを解雇したと発表するとともに、恩恵を受けたプレイヤーアカウントに対しても何らかの措置を取ると明言しています。
ハマケンのひとこと
これは単純な「開発者がゲームを遊んでいた」という話ではなく、内部権限の重大な乱用だと思います。Mythic+ダンジョンは『WoW』における最高難易度コンテンツのひとつで、プレイヤーたちが時間をかけてキャラクターを鍛え、攻略に挑む場です。そこにデバッグ用の即死スペルが持ち込まれたとなれば、同じダンジョンで競い合っていた他の真剣なプレイヤーへの不公平感は計り知れません。
Blizzardが今回、解雇という重い判断を下したうえで公式発表まで行ったのは、「開発側の不正も見逃さない」という姿勢を明確にする狙いがあると考えられます。オンラインゲーム運営において、内部スタッフによる権限乱用は一般ユーザーによるチートよりもはるかに大きな信頼毀損につながりかねないからです。関与したプレイヤーアカウントへの処分も予告されており、どの程度の制裁が下されるかが今後の焦点になりそうです。内輪のお遊びが会社公認の「解雇事案」になるほど、オンラインゲームの公正性は今や真剣に守られる時代になったのだと、改めて感じさせられる出来事でした。

